パソコンやPDAをCQマシンに
コンテストや移動運用の時にマイクに向かって何度もCQを出すのは大変つらいです。
こういう単純労働は機械に任せるに限ります。
ノートパソコンやPDAをCQマシンにする方法です。
ThinkPad240Xと初代シグマリオン+シンクケーブルで動作確認しました。
ソフト
ノートパソコン用はこちらにあります。
RS-232Cが無い場合はUSBシリアル変換機を使えば動きます。
初代シグマリオン等のWindowsCE H/PC用はこちらです。
音声データ作成
Windows付属のサウンドレコーダでも良いですが、専用の録音ソフトを勧めます。
SoundEngineがフリーにしては高機能なので便利です。
なお、可能であればUSB接続のサウンドI/Fを使って録音するとパソコンからの外来雑音が減らせるので有利です。
録音画面
ドロップメニューの上側はサウンドI/Fの選択肢です。
サウンドデバイスが複数ある場合は正しく指定してください。
特にテレビチューナーカードが入っている場合は注意してください。
下側のサンプリングレートは、ファイルを小さくするために11025Hzにします。
エフェクト
高音質SSBが流行していますが、せめて機械が喋る声だけでも美しい信号にしたいものです。
音量をクリップしないぎりぎりまで大きくするオートマキシマイズ、音量を平均化するノーマライズ、指定レベル以下の音量を強制的に0(無音時のバックノイズ抑制)にするノイズゲートなどあります。
その他音質調整やリバーヴなどのエフェクトも掛けることが出来ます。
FM用はソフトに、SSB用はキンキンさせて、コンテスト用は明瞭度重視と個性的なヴォイスを追求してください。
出力フォーマット設定
無線用は高音質である必要が無いので、最低のビットレートにします。
サウンドカードの性能にもよりますが、きちんとレベル調整をしていれば8ビットでもかなりきれいに聞こえます。
また、モノラルにしてファイルサイズを半分にします。
音声をファイルに保存
フォーマットをよく確認後に保存します。
大体10KB/秒程度のサイズになります
ハード
回路は実に簡単です。 実はSSTVやPSK31の送信部分と同じです。
受信部は無線機のスピーカとパソコンのMIC/LINE INへ繋げばこのままでも一応SSTV/PSK31に使えます。
RS-232CとPTT回路
RS-232Cの配線がストレートになっているパソコンと、クロスになっているWindowsCE ActiveSyncケーブル兼用です。
但しコネクタのオスメスが逆なので注意してください。
(ジェンダーチェンジャーを用意すれば兼用可能)
この回路はDTRで送受切り替えを行うようにしていますが、お好みでRTSへ繋いでも良いでしょう。
なぜか初代シグマリオンではRTSではだめでした。
LEDを入れないとPTTが不安定になりました。
普通のシリコンダイオードでも大丈夫ですが、送信時に光るのは動作が分かって安心出来ます。
マイク音声回路
スピーカ端子はパソコンにしてもPDAにしてもステレオジャックになっています。
必ずステレオプラグを用意して、先端とGNDから信号を取ります。
モノラルプラグでは接触の具合で音が出なくなることがあります。
この定数でも入力レベルが高い場合は適宜抵抗値を増やしてください。
可能であればTNCを繋ぐデータ端子へ接続することを勧めます。
多くの機種はデータ端子が送信中、本来のマイクがミュートされるので便利です。
また、マイクのPTTを押すとそちらが優先になる機種もあります。
1200bpsの端子を使います。
同様にパソコン側にLINE OUT端子があれば、そちらを使うほうが音質が良くなります。
回り込み対策
PTTと音声回路はフォトカプラとトランスを使って電気的にアイソレートしています。
以前はシグマリオンを充電しながら使うとハム音が入りましたが、このおかげでかなり低減できました。
フォトカプラは松本無線岡山店で買ったP521というもので、1つ50円でした。
何でもいいみたいです。値段で選んでください。
RS-232Cで 使わない信号線のDCDとRTはGNDに落としました。
本来のデータ線であるRXDとTXDはどこにも接続しないか、抵抗経由でGNDに落とした方が良いようです。
無線機へ接続する導線が長い場合はフェライトコアを巻くなどの対策も必要です。
実際に全市全郡コンテストで使いましたが、喉が疲れなくて良かったです。
結果はあまり良くなかったのですが。
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