簡易スペアナGigaSt Ver3
これだけで電波が見えるとは驚きです
さすがにmobio NXでは操作がもたつきますが
SPECTRALOOKは掃引が速くてとにかくどこかの衛星に向けるという用途には良いです。
しかしながら周波数の絶対値がさっぱり分からないという致命的な欠陥があるため、もっとまともなスペアナを探していました。
2001年末にGigaStというスペアナの存在を知りましたが、一足違いで頒布終了となり惜しい思いをしました。
しかし、Ver.3となって復活したとの話を聞き、早速問い合わせ、無事入手することが出来ました。(2003/4/10)
GigaStはキットです。
高周波部分はユニットとして完成していますが、メインボードはハンダ付けが必要です。
チップ部品が約30もあって目が痛くなりました。
RS-232Cはヒッツコミュニケーションズなる会社のUSB to Serial HITS-US091という変換機を使ってみました。近所のアプライドで新品1980円で売っていたものです。
おもむろに接続するとこんな悲しい画像に。
以下の失敗をしました。
・CPUのリセット用ダイオードのD104の逆接続
・RS-232Cレベルコンバート部分のC113(0.1μF)のつけ忘れ
直しただけで以下のようなきれいなスペクトラムを得られました。
再現性は抜群のようです。
開発元で調整した補正データを頂けたので、そのままでもかなりの確度のようです。
ありがたいことに開発元で校正してもらえたので、確度はかなりのものになりました(2003/4/17)
早速いろいろ測定しましょう。
50MHz矩形波のCPU用クロックモジュール出力 きれいに50MHzの倍数で高調波が観測できます 奇数倍がレベルが高いことも分かります
倉敷ケーブルテレビ 約6MHzステップでキャリアが分かります
倉敷ケーブルテレビのFM再送信
ケータイ?
以下はUNIVERSAL LNBF(LO:10.6GHz)使用
LMI-1 Ku アナログとデジタルの波形の違いが良く分かります
ASIASAT-2 Ku H
ASIASAT-2 Ku V
10dbのアッテネータが付属ですが、衛星のIFが2GHzを超えるとBAND 2,3ではピークが出ません。
仕方なくアッテネータを外して、かつ、公称20dbのアンプを入れて観測しました。
ちょっと感度不足ですね。
調整は出来るようですが、SGが無いのでやめておきました。
とはいえキャリアが見えるのは面白いです。
せっかくトラッキングジェネレータがあるので、インラインアンプのゲインを計測してみました。(2003/5/10)
測定方法はGigaStのHPにあります。
アンプの無い状態(比較のための参考)
ZINWELL SA-20DS 公称ゲイン20dB アサヒデンキで2000円
2GHzできっちり20dBのゲインがあるようです。
SLOPE TYPEと書いてありますが、まさに高域が持ち上がったアンプですね。
これは便利に使えそうです。
無名アンプ 公称20dB アサヒデンキで当時1500円
公称20dBはうそではないようです。
いい加減な同軸ケーブルや13VのノートPC用電源(ジャンクで500円)、電源供給用に上限1880MHzのマスプロ2SPFcsを途中に入れた割には変なディップも無くすなおな特性です。
ご指導いただきました青山さんにはお礼を申し上げます。