世界最小のアナログチューナー


アイコムIC-R3は液晶テレビ内蔵の受信機です。

5万円近い標準価格でしたが、ハードオフ総社店で中古扱い(未開封)で29000円でした。

500KHzから2400MHzまでカバーする、なかなかの性能です。

特筆すべきは、やはり液晶テレビの部分でしょう。

地上波はもちろん、900-1300MHz迄はFM-TVの復調もこなします。

そうです。このサイズで液晶テレビ内蔵のアナログチューナーなんです。

本来はアマチュアTVの復調用と思われます。

ややカバー範囲が狭いですが、N中の移動受信にはもってこいですね。

もちろん、MODEキーを押すことで正極性/負極性の切替も可能ですし、モノラルですがFMサブキャリア音声の復調も可能です。

周波数直読ではないですが、F+右長押しでFMサブキャリアの周波数は可変出来ます。

Bバンドはフルカバーしますが、Aバンドは1波しか受信出来ません。

1300MHz以上でもFM-TVが復調出来たら最高なのですが。

AM-TVでスロープ検波ということで絵にならないかやってみましたが、今のところだめです。


さて、このチューナーをアナログチューナーとして使うには次の欠点があります。

1.本体のみではLNBに電源供給出来ない。

  本体が5V動作なので、どうがんばっても困難です。

  本体の消費電力が大きいので、普通に受信しても付属の電池で2時間持たないぐらいです。

  外部電源が必要ですね。

2.付属のACアタプタでは電源を入れることが出来ない。

  何と、付属のACアタプタは付属の電池の充電専用なのです。

  試しに電源を入れると、液晶テレビの表示が必要な場合に画面が激しく揺れて見るに耐えません。

  要はACアタプタの容量が足りないのです。

  外部電源が必要ですね。

という訳で、本体とLNBへの電源供給を考える必要があります。

歩いてN中が出来れば一番ですが、大きな蓄電池を持っていくのはつらいものがあるので、AC駆動を考えます。

これだと家ではそのまま、車ではインバータを用意すれば使えますね。

5V/12Vの出る電源が手に入れば良いわけです。


LNBへの電源供給

さて、どうやって同軸へ電源重畳させましょうか。

松本無線岡山店を覗くと、200円で同軸分配器を売っていました。

都合の良いことに片方だけ通電です。

そうです。通電するほうに12Vを掛け、しないほうに受信機を繋げばOKです。

上は LNB、左の通電側が電源、右のしない側が受信機


電源の調達

なるべく安く手に入らないかと部屋を探したところ、ありました。

外付けHDDです。

内蔵HDDが大容量になったため、SCSI外付けなんて、今は死滅した形態ですね。

これの電源がおあつらえ向きに5V/12Vなんです。

一挙両得ですね。

手持ちを使ったので無料です。

ジャンク屋をあさったら500円程度であるんではと思います。

古いスイッチング電源なので中波、短波の受信時にノイズが乗りますが、これは目的外使用なので仕方ないでしょう。

どうしてもきれいに受信したいときは付属の電池を使えばすむことです。

VHF以上ではあまり影響ないです。

12Vでは海外仕様のLNBFでは垂直です。

国内用LNBFでは偏波が不定になる可能性があります。

気をつけてください。

場合によってはこれを入れて垂直専用にした方が良いでしょう。

電源に内蔵すればよいです。


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