インタネット経由でニュース交換
無線でのニュースの交換は運用コストがかからず有利ですが、電波が届く範囲に仲間がいないと成立しないという欠点があります。
フォーンパッチも解禁されたことですし、電波の届かない仲間と電話回線を使ったニュースの交換について考えたいと思います。
なお、前提として
・接続先が見つかっていること
メール下さればいくらかは紹介できますが、確約しかねます。
・接続先はインタネットに専用線接続されていて、かつ、こちら側はプロバイダ(ISP)へダイヤルアップ接続する形態。
両方とも加入電話回線でも普通のUUCPを行えば不可能ではありませんが、あまりおいしくありませんね。
逆に両方とも専用線接続なら市中に情報があふれていますので対象外にします。
・既にクライアント側にニュースサーバ(INN)があり、稼働していること。
・LinuxからISPへダイアルアップが可能な状態にあること。
ISPへのダイアルアップの具体的な方法はすでに多数の情報があるのでここでは触れません。
私はダイヤルアップルータを使って自動発呼を行っています。
ダイアルアップ接続でも可能なニュースの交換を行う手段はたくさんあるのですが、私が行っているのは以下の2つの手段です。
1 SUCKを使ってnnrpで接続できるニュースサーバをアクセスする
2 UUCP over TCP/IPでバッチ的にニュースを送受する
UUCPは直接モデムを制御する機能(以前はこちらが主流)もありますが、サーバ側に着信用の電話回線とモデムを準備しなければなりません。
市内であればともかく、遠距離ではインタネット経由で接続する方がコスト的に有利ですし、同時に複数の相手と接続が可能なため、サーバ側の電話回線が使用中かどうかを心配する必要もありません。
当然ですが、接続先の事情に合わせて選択して下さい。
どちらでもOKであれば、UUCP over TCP/IPを勧めます。もっともuucp自体既に失われた技術なので無理にはお勧めしません。(2003/11/22)
DynamicDNSという手段を使うことでNNTPでの転送も出来ますが、無線と全く同じ設定なのであえて説明はしません。
DynamicDNSはここを参考にしてください。(2001/3/29)
この2種類には得手不得手があります。
SUCKのメリット
(1)サーバ側はnnrp.accessにクライアントのISPを登録するだけでクライアントから接続可能。
(2)交換したいニュースグループはクライアント側のsucknewsrcファイルへ追加削除するだけで増減可能。
(3)クライアント側のニュースサーバが壊れた場合、記事の修復に使用可能。
(4)ダイアルアップを考慮した設計。
SUCKのデメリット
(1)サーバ側のactiveに無いニュースグループは交換が不可能。
→サーバの管理者へ追加依頼を行う必要あり。
(1)交換するニュースグループの種類が多いと接続時間が長くなる。
毎回必ずサーバ側のactiveを調べて増えたニュースグループを検索するので、未取得のニュースが無くても
ある程度の時間がかかる。
(2)クライアントがISPへダイアルアップの場合IPアドレスが固定されていないため、サーバ側はnnrp.accessの接続可能は範囲を広く指定しなければならない。
そのためにセキュリティ上問題になる場合がある。
→接続にパスワードを導入することである程度回避できる。
(3)nnrpはよく使われるプロトコルなのでサーバ側がクラッカーのアタック対象にされる可能性がある。
→このため、一部のサーバ管理者はSUCKによる接続を断ることがある。
UUCP over TCP/IPのメリット
(1)メールとニュースを両方とも送受できる。
(2)接続前に未送信ニュースをあらかじめ圧縮しておいてから送るので、SUCKより接続時間が短い。
(3)ユーザ名、パスワード、マシン名の3つを認証に使用するのでSUCKよりセキュリティ上有利。
(4)activeに無いニュースグループでも交換出来る。
UUCP over TCP/IPのデメリット
(1)交換するニュースグループの増減がある場合、必ずサーバの管理者に設定を変えてもらわなければならない。
(2)マイナーな手段なので参考資料が少ない。
サーバ管理者によっては対応できない場合がある。
特徴が分かったところで実際に設定してみましょう。